- 2025.11.27
- 特色インクとは? ― こだわりの色を再現するための印刷技術

印刷物の仕上がりを左右するのは、「色」の再現性です。
企業ロゴのブランドカラー、化粧品パッケージの繊細な色合い、食品包装の鮮やかさなど、どれもデザインの印象を決定づける重要な要素です。
しかし、一般的なCMYKの4色印刷だけでは、表現できない色が存在します。
そこで活躍するのが「特色インク」。
目的の色をインクそのものの調合によって作り出すことで、印刷物に高い再現性と安定した品質をもたらします。
この記事では、特色インクの基礎知識から、品質を見極めるポイント、
そして特色インクに強いメーカーの選び方までを、わかりやすく解説します。
1:特色とは?
印刷の「特色(とくしょく)インク」とは、特定の色を再現するために調合された専用のインクのことです。
一般的なフルカラー印刷(CMYK)では表現できない色味を、インク自体で直接再現するために使われます。
たとえば、企業ロゴの指定色、メタリックカラー、蛍光色などは特色印刷でしか出せない色です。
2:印刷物は色の掛け合わせでできている
通常の印刷は、CMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)という4色のインクを使って色を作ります。
この4色を細かい点(=網点)として重ね合わせることで、人の目には様々な色が見える仕組みです。
印刷物をルーペでのぞくと、実際に小さな点が重なっているのがわかります。
しかしこの方法では、再現できる色域(カラースペース)に限界があり、ビビッドなオレンジや深い紺、パステルトーンなどは表現が難しくなります。そこで特色の出番になります。
3:なぜ、特色が必要なのか?
特色は、CMYKの限界を超えて「こだわりの色」を忠実に再現するために使われます。
企業のブランドカラーや製品パッケージ、化粧品・食品などの印刷物では、色の印象が商品イメージを左右します。
たとえば、ティファニーブルーやコカ・コーラレッドのように「この色でなければブランドが成り立たない」場合、CMYKではなく、特色インクでその色を再現します。
4:特色はどのように作られる?
特色インクは、ベースとなるインクを数種類混ぜ合わせて作る「調色」によって生まれます。
配合比率は0.1g単位で管理され、熟練した技術と経験が求められます。
都インキでは、デジタル色管理と職人の目による最終確認を組み合わせることで、
再現性の高い特色インクを安定供給しています。
5:特色の品質とは?
品質の良い特色インクとは、次のような条件を満たすインクです。
- 見本色と誤差が少ない(ΔEが小さい)
- 乾燥性・密着性・光沢が安定している
- 再注文時も同じ色を再現できる(再現性)
- 印刷中の色ブレが起きにくい
これらを実現するには、顔料の分散技術や混練工程の管理精度が欠かせません。
6:都インキの技術について
都インキは、特色インクの調色技術と再現精度に強みを持つメーカーです。
独自の分散技術により、色ムラや沈降を抑え、安定した発色を実現。
さらに、環境対応型の「サステナブルインク®」シリーズでは、
バイオマス由来成分の高配合と低臭・低VOCを両立し、
食品包装や衛生用途にも対応可能な特色インクを提供しています。
7:特色インクに強いメーカーの探し方
特色インクの品質は「色の再現性」と「対応力」で決まります。
以下のポイントで選ぶと良いでしょう。
- 小ロットでも調色対応が可能
- 色見本帳だけでなく、現物合わせ(サンプル)に対応
- 環境対応インク(バイオマス・Non-VOCなど)のラインナップがある
- 技術スタッフと直接相談できる体制がある
都インキでは、小ロットからの調色にも対応しており、試作段階のご相談から量産印刷までサポートしています。
まとめ
特色インクは、ブランドや商品の印象を左右する重要な要素です。
「思い通りの色が出ない」「他社の見本と違う」など、色に関するお悩みは、
特色インクのプロフェッショナルに相談することで解決できます。
▶︎ 特色インクのご相談は、都インキへ
都インキは、特色・環境対応・低臭インクの専門メーカーです。
印刷会社やデザイナーの方の「こだわりの色づくり」を全力でサポートいたします。